国会議事堂
コロナ対策で財政赤字が膨らむ中で改めて「MMT」に注目が集まっているが、「MMT論争」で重要なのは財政赤字の是非だけではない Photo:PIXTA

財政赤字どこまで許容する?
近い将来、「究極の選択」迫られる

 コロナ不況が長引き、税収が大幅に減少する一方、新型コロナウイルスの感染拡大防止や経済対策の費用がどんどんかさんでいくため、国の財政赤字は従来以上の勢いで増加している。

 2020年度末での、国と地方を合わせた長期債務残高は、1182兆円に達するとみられている(対GDP比207%)。基礎的財政収支(プライマリー・バランス)の黒字化に向けての政府の財政再建シナリオは完全に破綻した。

 では、どうするか。

 コロナ禍が収束する時期を見計らって、歳出削減や消費税などの増税を実施すべきという伝統的な経済学の対極にあるのが、MMT(現代貨幣理論)的な前提に立った主張だ。

 主権通貨を持つ日本のような国にとって政府は財政的な制約を受けず財政赤字自体は問題がないとして、景気刺激やコロナで打撃を受けた産業の支援だけでなく雇用や教育など、財政政策中心で経済をけん引していく時代だと唱える。

 近い将来、日本は「究極の選択」を迫られることになりそうだ。