大学生や大学院生のわが子の就職活動に、親が関わるものではない――。そう思い込んでいる保護者は少なくないだろう。しかし、実際には就活生の多くが、保護者のサポートをありがたいと考えているという。では、就活生が望む保護者からのサポートとはどんなものなのか。リクルートの就職・採用に関する調査・研究機関である就職みらい研究所の行ったアンケートから、ランキング形式で紹介していこう。(ダイヤモンド・セレクト編集部 林恭子)
就活生の多くが
親からのサポートを感謝
就職活動をしているわが子を横目で見ながら、「何かサポートしたいけれど、うっとうしいと思われるかもしれない」「もう大人だから、親が関わるべきではない」と思っていないだろうか。しかし、実際のところ、就活生の多くは親が就職活動をサポートしてくれることに肯定的な考えを持っているようだ。
就職みらい研究所の増本全所長によると、「われわれの調査では『保護者との関わりでよかったことがあった』と回答した学生は、『嫌だったことがあった』という学生の2倍以上になった」という。もちろん個人差はあるとはいえ、結果的には多くの学生が「保護者の関与」を歓迎し、感謝していることは明らかだ。
では、保護者が関わる上で、わが子の就職活動を良い方向に導くためには、どのような点に気をつければいいのだろうか。
就職みらい研究所が行った調査から、就職活動において「親にされてうれしかったこと、嫌だったこと」をランキング形式で紹介しよう。
※調査は、リクルートの「調査」「研究」「情報発信」を目的とした組織である就職みらい研究所『就職プロセス調査 2021年卒12月1日時点』より。調査対象は、2021年卒業予定の大学生914人および大学院生349人。就活生のコメントも同調査によるもの。
親にしてもらってよかったこと
1位は「個性を尊重し、自分を肯定してくれた」
まず、「保護者とのかかわりでよかったこと」(複数回答可)の1位に選ばれたのは、「個性を尊重し、自分の活動を肯定してくれた」(42.9%)だった。また2位は「物質的支援をしてくれた」(40.9%)となった。