――筆者のグレッグ・イップはWSJ経済担当チーフコメンテーター ***  過去数十年に経済政策について学ぶ、または実践、執筆した経験がある人なら、世界がどう機能するのか一定のルールを心得ているはずだ。つまり、政府は財政赤字を避け、貿易を自由化し、市場原理を信頼する。税金や社会保障制度は、労働意欲を阻害するものであってはならない。  この原則は世界的には「ワシントンコンセンサス」、米国内では「ネオリベラリズム(新自由主義)」として知られるようになった。ネオリベラリズムという呼称は常に、支持派よりも批判派の間で人気だ。