「インフレ対策」に日本株やドル預金、米国株が有効活用できる理由
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老後資産をインフレから防衛する必要がある。長期的に見れば、株価はむしろインフレで上昇すると考えられるし、米ドル、米国株も有効な対策となり得る。物価と株価、為替の関係から考察した。(経済評論家 塚崎公義)

インフレは、老後資産の大きなリスク

 老後資金のほとんどを銀行に預金している人が多いようだが、インフレになると、銀行預金が目減りする(預金で買える物の量が減る)ので、老後の生活が脅かされかねない。

 したがって、老後のためにインフレに強い資産も保有しておくことが望ましいわけだが、その代表が株式と外貨であろう。

 株式会社の発行済み株式をすべて持っているならば、会社を持っているのと同じことである。ということは、株式を1株持っているということは、会社の数百万分の1(または数億分の1)を持っているということになる。

 株価は、短期的にはさまざまな要因で変動するが、長期的かつ大局的に考えれば、株価を決める上で最も重要な要素は、株式の価値であろう。つまり、会社自体の価値が増えれば、株価も上がる可能性が高いと考えて良い。

 インフレになると、企業の売り上げもコストも利益も増えるから、配当も増えると考えて良い。つまり、「PER(株価収益率)や配当利回りが一定だとすると、株価も上がるはずだ」というわけである。

 また、インフレになると会社の保有する資産の価格も上昇するので、時価ベースで見た株主資産の価値は増加することになる。特に、実物資産の価値は、インフレでは増える一方で、負債額はインフレでも増えないとすれば、差額である株主資産の価値はインフレ率以上に増える可能性さえあるのだ。