骨格診断をするにあたり
気をつけるべき注意点

 骨格診断というメソッドを取り入れるにあたり、注意点が二つある。

「一つ目は、スタイリングは骨格だけではなく、個々人に似合う『色』も関係してくるということです。たまに『骨格ナチュラルでコーデュロイ素材が似合うはずなのに、コーデュロイのアイテムを身に着けると野暮ったく見えてしまう…』という人がいます。こういう人は、ナチュラルタイプだけど、コーデュロイの『色』が合っていない場合が考えられるのです」

 骨格は3タイプに大別できるとはいえ、個人に似合う色も加味すれば、セオリーは変わるもの。また、平均よりも胸板が厚いウェーブタイプの人もいれば、首が細いナチュラルタイプの人も当然存在する。100人いれば100通りの「正解」があるのが骨格診断だ。自分の骨格タイプに最適とされる服がすべてマッチするわけではないと覚えておこう。

 そして二つ目の注意点が、骨格診断で判明した骨格タイプにとらわれすぎないことだ。

「『診断』というネーミングのインパクトが強いからか、時々『自分の骨格タイプに似合わない服は着てはいけない』と固定観念を持ってしまう人もいます。しかし、タイプ的に似合わない服を着てはいけない、ということはありません。似合うスタイルを知った上で、大事な商談のときには自分に似合うスーツスタイルで洗練した印象にしたり、女性とデートするときには親近感を抱いてもらえるようにラフな感じにすればいいのです。骨格タイプは自分自身の印象をコントロールできる『指標』にすぎません。診断結果にとらわれすぎず、ファッションを楽しんでもらいたいですね」

 セルフブランディングの重要性が叫ばれる昨今、自分を最もカッコ良く見せる基準を知っておくことで、シーンに応じた印象を与えることができるようになるわけだ。自分に似合うアイテムと、好きなアイテムをうまく使い分け、オンもオフも充実した“ワンランク上のビジネスマン”を目指してほしい。