車両の往来が始まっている港珠澳大橋(2020年1月著者撮影)

中国が最近発表した交通計画の中に、輸送ネットワークを台湾にまで拡張するという計画がある。中国メディアは「中国がいつ台湾を統一するのかは時間の問題だ」と報じ、中国のネット界隈でもどよめきが起こっている。中国の「台湾統一」への道筋と懸念とは何か。(ジャーナリスト 姫田小夏)

中国のネット界隈でどよめき
台湾と中国大陸をつなぐ道ができる!?

 中国は最近、総合交通計画(「全国総合立体交通ネットワーク計画綱要」)を発表した。計画の実施期間を2021年から2035年としていて、2035年までに合計で約70万kmの総合的な全国輸送ネットワークの構築を目指すというものだ。

 計画では、主軸となる6つのルートについて掲げ、これらの開発を急ぐと打ち出されている。

(1)    「北京-天津-河北と長江デルタルート」
(2)    「北京-天津-河北と広東-香港-マカオルート」
(3)    「北京-天津-河北と成都-重慶ルート」
(4)    「長江デルタと広東-香港-マカオルート」
(5)    「長江デルタと成都-重慶ルート」
(6)    「広東-香港-マカオと成都-重慶ルート」

 これを地図上で結ぶと、中国の北の中心と南の中心、そして内陸の主要都市をつなぐ大きな十字とそれを取り囲む菱形が浮かび上がる。この「中国交通のバックボーン」について注目したいのが(2)の「北京-天津-河北と広東-香港-マカオルート」である。北京から南下するこのルートには、途中にある福州から東に延びる支線がある。なんとこの支線の先は台北とつながっているのだ。

 中国の多くのネットユーザーからどよめきが漏れたのは、計画図にはっきりと台湾に延びる線を確認し、それが2035年までに実行されることを察知したためである(www.gov.cnの一番下の図)。

 すなわちこれは、大陸と台湾の間を大橋(もしくは海底トンネル)で結ぶことで、物理的な“統一”が実行されることを意味しているのだ。

  一体、この計画はどこまで進んでいるのか。