中国有数の資産管理会社の社債が急落し、中国企業のドル建て債券市場に動揺が広がっている。  中国国有の不良債権処理会社、中国華融資産管理は、2020年通期決算を3月末の期限までに公表できなかったことを受け、社債が大きく売られている。トレードウェブによると、一部の銘柄は額面1ドル当たり0.60ドルまで下げており、デフォルト(債務不履行)の可能性が意識されていることがうかがえる。  近年中国で政府系企業のデフォルトが増えているのは、政府が債権者は毎回保護されるとの見方を払拭(ふっしょく)しようと努めてきたためだ。