4月16日に行われた日米首脳会談。最大の焦点は「中国」だった
4月16日に行われた日米首脳会談。最大の焦点は「中国」だった Photo:Pool/Getty Images

厳戒態勢で行われた
日米首脳会談

 4月16日、ジョー・バイデン米大統領が、今年1月に政権発足後初めての外国首脳として日本の菅義偉首相をホワイトハウスに招き入れ、対面形式による日米首脳会談が開催された。日米同盟がこれまでとは異なる次元で重要な公共財になっていかなければならないという意思の表れである。

 日米同盟を日本外交の礎に据える日本にとって、今回の菅・バイデン会談の真の外交的価値はどこにあるのか、長期的なインプリケーションの検証と総括を含め、官民の垣根を越えて取り組んでいく必要があるであろう。

 今回の会談を「日本外交の勝利」と認識、宣伝する動きもあるようであるが、そう喜んでばかりもいられない。筆者は3月、米ワシントンD.C.に2週間ほど滞在し、バイデン政権、日米中関係などについて取材を試みた。今回菅首相が宿泊した、ホワイトハウスの斜め向かいに位置する迎賓館を含め、周辺には厳戒な警備が敷かれ、近づけなかった。政権移行期に顕在化した、一部有権者が暴動を起こす首都混乱リスクに備えたものだといえる。

 政府関係者への取材や知識人との議論を通じて切に感じたのが、バイデン政権として、日米同盟を「対中外交の戦略的一部」だと強く捉えている現状である。バイデン大統領や、ジェイク・サリバン国家安全保障補佐官など政権中枢を担う幹部を含め、米国は台頭する中国を、米国の国家としての、建国以来の利益、安全、理念などを脅かす戦略的競争相手だと捉えており、政府、議会、シンクタンクを含め、その認識に異議を唱える勢力や声は皆無に近い。