昨年5月に米ミネソタ州ミネアポリスで警察に拘束された黒人男性のジョージ・フロイドさんが死亡した事件で、殺人(謀殺)罪で起訴されていた白人の元警官、デレク・ショービン被告に有罪評決が言い渡された。事件の様子を捉えた動画は拡散され、法執行機関による有色人種の扱いに抗議するデモが広がるきっかけとなっていた。警官に有罪評決が下されるのは異例。同州では4月にブルックリンセンターで黒人男性のダンテ・ライトさんが警官に射殺される事件も起きており、ミネアポリスは緊迫した状況にある。陪審が評議を続ける中、ミネアポリスとセントポールの政府施設などでは多くの警官や州兵が警戒を続けていた。検察側は裁判で、2020年5月25日の事件発生翌日に浮上した動画を中心に主張を展開。この動画には、手錠をかけられたフロイドさんの首や背中をショービン被告が9分余りにわたって膝で地面に押し付ける様子が映っていた。警察はフロイドさんが偽の20ドル紙幣を使ってタバコを購入した疑いがあるとの通報を受けていた。