欧州の強豪サッカーチームが参加予定だった「欧州スーパーリーグ(ESL)」構想はあえなく崩壊した。だが、米金融大手JPモルガン・チェースがこの計画を資金面で支えていたことは、域内で米銀の存在感が増している現状を映し出している。欧州で最も愛されているスポーツもその例外ではないということだ。米銀大手は欧州企業への助言で、地元のライバル銀行に勝っており、今回のスーパーリーグ騒動もこうした流れの延長線上で起こった。ディールロジックによると、欧州で事業を展開する投資銀行のうち、収入のトップ5を米銀が占める。米銀は、米スポーツ界で使われる資金調達の手段を欧州に持ち込んだ。プライベート・エクイティ(PE)投資会社や年金基金、保険会社など、高利回りを求める資金の出し手を動員してマネーを動かしており、従来の銀行融資が主流の欧州では、革新的だと受け止められている。
欧州スーパーリーグ構想、黒幕は米銀マネー
米銀大手は欧州企業への助言で地元のライバル銀行に勝っている
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