例えば、ECサイトで「目的買い」をしている最中に、オラクルが提供している「ATG Commerce Suite」の「パーソナライズ機能」を利用すると、顧客情報を基にその顧客が興味ある商品情報をポップアップなどで個別に知らせることができるので、商品に「思わず見入ってしまう」といったシナリオが提供できる。顧客はそのシナリオに沿って「思わず買ってしまう」可能性が生まれるのだ。

 先に述べたように、ショッピングには大きく「目的買い」と「衝動買い」があるが、実店舗では「目的買い」と「衝動買い」を戦術的に差別化できない。というのも、店舗まで顧客を誘導できればPOPや特売、試食コーナー等で「衝動買い」を誘発することは可能だが、そもそも来店してもらわない限り、このシチュエーションを実現することは難しい。

 そこで、ネットとリアルを融合して活用していく必要が生まれるのだ。

真の「お客様」を理解する

 われわれは「お客様」の定義を容易に考えすぎてはいないだろうか。特にオムニチャネル時代以前の「顧客起点」は小売業の視点で描かれたものであった。これはあくまで、小売業が考える「顧客」という定義に沿った顧客に対して、商品やサービスの提供することであった。

 顧客個々によって背景(コンテキスト)が大きく異なる時代になれば、「“個”客起点」を意識しなければならない。そもそも来店してもらえなければ、「個客起点」もなおざりになる。つまり、「真のお客様」を理解して、その対策を練っていくことがオムニチャネル・リテイリングを推進していく上で重要である。

 図1を見ていただきたい。

オムニチャネル時代だからこそ<br />「楽しく買い物できる」リアル店舗が重要【図1】真の「お客様」とは
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