米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長が待っていたインフレの船がやって来た。ただしその到来の仕方は恐らく、彼が望んでいたよりも荒々しかったようだ。4月の米消費者物価指数(CPI)の上昇率は、全体で前年同月比4.2%、食品とエネルギーを除いたコア部分で3%となった。インフレ率の上昇を望んでいたパウエル氏は、今それを手にした。  大半の米国民にとって、物価の急上昇は驚きではなかった。食品雑貨店の商品から乗用車、住宅に至るまで、あらゆる分野で購入価格の上昇に直面してきた。