米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長が待っていたインフレの船がやって来た。ただしその到来の仕方は恐らく、彼が望んでいたよりも荒々しかったようだ。4月の米消費者物価指数(CPI)の上昇率は、全体で前年同月比4.2%、食品とエネルギーを除いたコア部分で3%となった。インフレ率の上昇を望んでいたパウエル氏は、今それを手にした。大半の米国民にとって、物価の急上昇は驚きではなかった。食品雑貨店の商品から乗用車、住宅に至るまで、あらゆる分野で購入価格の上昇に直面してきた。4月の消費者物価の上昇は広範なものだったが、特に新型コロナウイルス流行に伴うロックダウン(都市封鎖)の期間中に需要が抑制されていた商品やサービスの価格上昇が目立った。ホテル宿泊料金は、前月比8.8%、前年同月比8.1%上昇した。コア指数の前月比の上昇率は0.9%と、1982年以来の高水準になった。
【社説】インフレ到来、パウエル氏の望み通りか
「一過性」な現象であることを期待しよう
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