コンビニエンスストアや外食チェーンの商品開発の秘密や、人気ランキングを取り上げたテレビのバラエティー番組をしばしば目にする。これらは視聴率がどんなに低位に張り付いても、打ち切りにならないマジックがある。テレビ局にとって、視聴率以外の「うまみ」があるからだ。(マーケティング・コンサルタント 新山勝利)
事件、スキャンダルは一切なし
TBSの新しい「情報バラエティー番組」
最近、テレビでは「情報バラエティー番組」が増えている。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、タレントらがいわゆる“街ブラ”をしてお店を紹介するロケが難しくなったせいもある。
番組内では特に、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、食品メーカーや飲食チェーン、大型ホームセンター、雑貨やファストファッションなどの商品やサービスを取り上げることが多い。番組の最後のクレジットで「協力」の後にその企業名が入っていたりする。
朝の番組にはじまり、昼間やゴールデンタイム(19時から21時台にかけての視聴率が高くなる時間帯)、土曜日や日曜日でも見られる。
例えば、お昼の番組では日本テレビ系『ヒルナンデス!』、土曜日はTBS系『王様のブランチ』が有名だ。そして、新しく今年3月から朝の帯番組として始まったのがTBS系『ラヴィット!』だ。
通常、朝の情報番組では、どこも事件や政治、芸能スキャンダルも含めて扱うワイドショーが見られるが、ラヴィット!は、ちまたの話題や芸能ニュースを一切取り上げない、情報バラエティーだけの番組だ。
初回の世帯視聴率は2.7%(関東地区、ビデオリサーチ)で、同じ時間帯の他の番組に大きく水をあけられた。4月9日(金)の視聴率は1.1%で、番組ワーストを記録した。