3位の三井住友フィナンシャルグループ(FG)から、7位のコンコルディア・フィナンシャルグループまでが「年収1000万円超」だった。

 ここで注意しなければならないのは、社名の中にあるフィナンシャルグループ(FG)とホールディングス(HD)という言葉だ。FGは金融持ち株会社、HDは持ち株会社を意味する。どちらも、銀行を含めた傘下のグループ会社を統括する役割を担う。そのため、前述のとおり「エリート行員」で構成されることが多く、実働部隊としての銀行に比べて、年収は高くなりがちである。特に持ち株会社の単体従業員数が少ない場合は、その傾向が一層強まる。

 また、これは持ち株会社に限った話ではないが、従業員の平均年齢が高いほど年収も高まる傾向がある。

 それらを踏まえた上で注目したいのが、3メガバンクの年収格差だ。

 三井住友FG(単体従業員数994人、平均年齢39.8歳)と三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)(同2681人、42.7歳)が年収1000万円超であるのに対し、みずほフィナンシャルグループ(FG)の単体従業員数は1677人で、三菱UFJFGより1000人ほど少なく、従業員の平均年齢は三井住友FGよりも高い40.6歳。そして年収はランキング10位の967.9万円に甘んじている。

 この結果を見ると、みずほFGは、他の2メガバンクグループに対して、年収で劣後しているといわざるを得ない。

 前述のとおり持ち株会社は「エリート集団」であり、その年収は採用競争力にも影響を及ぼし得る。この辺りが、3メガの中でもみずほが「メガバンク陥落」と揶揄(やゆ)されるゆえんの一つだろう。