――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  消費者物価が急激に上昇する中、各国の中央銀行は金利引き上げの誘惑に負けまいと苦労している。不動産ブームによって、これは一層困難になりかねない。  金融政策は既に引き締められつつある。米銀大手バンク・オブ・アメリカのデータによると、2021年に入ってから、これまでに8件の利下げと19件の利上げが行われており、利上げは主にロシア、ブラジル、トルコなどの中銀によるものだ。新型コロナウイルス大流行期の金融刺激策が富裕国でも終了するとの見方は、投資家のセンチメントを圧迫している。