新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)が明らかに収束しても、生命・医療保険業界への影響は今後何年も続く可能性がある。まず多くの顧客にとって、生命保険の販売方法が様変わりするかもしれない。コロナ下で血液や尿のサンプルを提出する必要がない引き受け査定が普及した。この査定方法では、デジタル記録が多用され、顧客の自宅に検査担当者を派遣することも少ない。アイテ・グループで生命保険・年金保険を担当するシニアアナリスト、マノージ・ウプレティ氏によると、昨年は多くの保険会社がデータに基づく予測手法で査定する契約の規模を増やしたという。同時に若年層向けの小型の保険の販売が増加するという変化も起きた。MIBグループの指数によると、米国の生命保険の申込件数は昨年、44歳未満の年齢層で前年から8%近く上昇した。調査会社リムラによると、全体としては米国では昨年、生命保険の新規保険料が下がり、販売件数が増加した。これは比較的価格が手頃な小型の保険の市場が拡大したことを示す。
コロナで変わる生命保険業界、影響は長期に
保険の売り方が変わるほか、リスクとコストの変化にも対応を迫られる
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