日本のヤクルト本社は海外の投資家にとってはなじみが薄い企業かもしれない。もっとも、同社の最もよく知られた商品――世界のあちこちで売られている、赤いふたの容器に入った善玉菌を含むヨーグルトのようなドリンク――のことは知っているかもしれないが。日本のコーポレート・ガバナンス(企業統治)や、中堅上場企業と海外投資家との関係について、ヤクルトは興味深い事例ともなる(同社の時価総額は約90億ドル)。最適な例として、同社とオーストラリアの世界的な資産運用会社VGIパートナーズとの関係がある。VGIはヤクルト株の約1%を保有しており、VGIの世界上場ファンドとアジア中心の上場ファンドでヤクルト株はそれぞれ4.5%と6%を占める。