「悪い」を「よい」で言い表すには?

 まずは、もっとも一般的なエネルギーの低い言葉、「悪い」という言葉を使わずに、「よい」とは言えないことを言い表すには?

「よくない」と考えると、「悪い」という言葉ほど胃がよじれるような感じがしないと思いませんか?

 なぜそうなるかと言えば、人の無意識は、「ない」というものは想定できないからです。

 たとえば、白いゾウのことを考えないでください。167という数字を想像しないでください。

 いかがですか?何かを考え“ない”とか、想像し“ない”ためには、まずそのことを考えたり想像したりしなくてはならないことがわかると思います。

 無意識は、イメージやシンボルで思考しています。ですから、意識の中に「起きてほしいこと」や「ほしいもの」についてのイメージが生まれる話し方を心がけましょう。

「スイッチ」というのは、私がエネルギーの低い言葉を使っていると気づいた時に、自分に言い換えるよう思い出させるために使っている言葉です。

 前のページで挙げた言葉のスイッチ例を挙げてみましょう。

●「悪くないね」      → ◎「すごくいいね」
●(「ありがとう」と言われて)「何でもないよ」
→ ◎「喜んで」「お役に立ててよかった」
●「それはひどいね」    → ◎「それはよくないね」
●「心配しないで」     → ◎「大丈夫だよ」
●「難しすぎる」      → ◎「簡単ではない」
●「気分が悪い」      → ◎「気分がよくない」
●「忘れた」        → ◎「覚えていない」
●「仕事、きつかったなあ」 → ◎「よく働いたなあ」
●「泣かないで」      → ◎「いいんだよ」

「難しい」「きつい」といったエネルギーの低い言葉は「面白い」という言葉に置き換え、「これは面白そうだね」などと言うようにしましょう。

「自分が成長する、素晴らしいチャンスだ」「自分は今、何かを学んでいる」などもいいですし、「解決策を探そう」にも、素晴らしい効果があります。慣れれば、すぐに口から面白いセリフが出てくるようになります。