「仕事ができる40~50代」が、部下をつぶしやすい危険な理由Photo:PIXTA

コンサルティング業界は「労働集約型」の産業だ。優秀なコンサルタントが多いほど売り上げも増え、稼げないコンサルタントは“コスト”として淘汰される。そのため、みな優秀であり続けるために身を粉にして働くが、他業界と同様に、その努力があだになって優秀な部下をつぶしかねない「危険な兆候」がある。(リポタ株式会社代表取締役、経営コンサルタント 中野豊明)

ビジネスパーソンの「50代問題」
他業界とコンサル業界に共通する“危険な兆候”

 東京に4度目の緊急事態宣言が発出された。これまでの宣言でも一定の効果があったことは事実だが、政策効果よりは、人々の感染防止に向けた意識による効果の方がはるかに大きいだろう。それは政治家も心得ていて、毎回さまざまな「脅し文句」で警戒を呼び掛ける。今回の発出に際し西村経済再生担当大臣(コロナ対策担当)の行った発言も一種の脅し文句だったのだろうが、さすがに配慮に欠けすぎていた。

 小池都知事が言う「50代問題」は、分かりやすい脅し文句で、危機意識の高揚を狙ったものだ。ワクチン接種が進む60歳以上の高齢者よりも、まだ接種が進んでいない40〜50代の罹患率が相対的に高くなっているという。

 一方で、我々ビジネスパーソンにとってコロナウイルスとは別に存在する「50代問題」は、より身近でリアリティのある深刻な問題だ。