オフィス通販Photo:PIXTA

コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、4~6月度の通販編だ。

アスクルが前年割れの
ベルーナよりも苦境なワケ

 通販の主要3社が発表した4~6月度の月次業績データは、以下の結果となった。

◯アスクルの単体売上高
 4月度:前年同月比109.4%(9.4%増)
 5月度:同117.2%(17.2%増)
 6月度:同101.3%(1.3%増)

◯モノタロウ(MonotaRO)の売上高
 4月度:前年同月比120.1%(20.1%増)
 5月度:同118.8%(18.8%増)
 6月度:同117.8%(17.8%増)

◯ベルーナの総合通販事業計
 4月度:前年同月比142.5%(42.5%増)
 5月度:同106.8%(6.8%増)
 6月度:同99.9%(0.1%減)

 コロナ禍で活況な通販各社の中で、ベルーナは唯一、6月度に0.1%の前年割れを起こしている。しかし、この数字だけを見て「ベルーナが不調」だと捉えるのは早計だ。実は、残りの2社の中には、前年割れを起こしたベルーナ以上に苦しい状況に陥っている企業がある。アスクルがそれだ。次ページで、その理由についてデータを基に解説しよう。