日本の唐揚げブームは一過性なのか
果たして定着の兆しはあるのか

「日本の唐揚げブーム」に話を戻そう。総務省統計局の2018年〜2020年のデータによると、鶏肉の消費量は九州地方が圧倒的に多く、東日本では少ない(※7)。

 九州地方でこれだけ唐揚げ文化が定着しているところを見ると、東日本でも唐揚げ人気が定着する可能性は大いにあるといえるのではないだろうか。コロナウイルスの影響による節約志向や、オンライン化の浸透などを考慮しても、唐揚げは今の時代と非常に相性の良い財であるといえる。

 とはいえ、供給側の数も増えているため、競争率は今後より一層高まってくることが考えられる。

 前述した韓国の例にあるように、レッドオーシャンになりつつある市場で競走優位性を構築し、多様化時代で生き残っていくためには、いかに他店と差別を図れるかが、今後ますます重要となってくるだろう。

出典一覧
※1:第12回からあげグランプリ®授賞式 | 日本唐揚協会
https://www.youtube.com/watch?v=W6l1DAORTmk&t=2974s
※2:全国から揚げ調査2020 | ニチレイフーズ リサーチ
https://www.nichireifoods.co.jp/research/karaage2020/
※3:株式会社Globridgeのプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000350.000014510.html
※4:株式会社すかいらーくホールディングスのプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000121.000017486.html
※5:South Korea Ate $6.8B USD in Fried Chicken This Year | HYPEBEAST
https://hypebeast.com/2020/12/south-korea-fried-chicken-industry-6-8-billion-usd-total-sales-2020-info
※6:No. of fried chicken stores dwindle at faster pace | The Korea Herald
http://www.koreaherald.com/view.php?ud=20190603000583
※7:家計調査(二人以上の世帯) 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(2018年(平成30年)~2020年(令和2年)平均)| 統計局ホームページ https://www.stat.go.jp/data/kakei/5.html