偉人たちの、驚きの子ども時代を紹介した楽しい児童書『すごい人ほどぶっとんでいた! オタク偉人伝』著者の小川晶子と、現代の子育ての悩みに寄り添い、17万部のベストセラーとなっている『子育てベスト100――「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり』著者の加藤紀子による特別対談が実現! 偉人に学ぶ子育てのヒントとは?(構成:小川晶子)
>対談前回「「才能が伸びる子」の親がしている1つの習慣」はコチラ

「エジソンの親」がしていた、才能を伸ばす3大習慣Photo: Adobe Stock

その1:なんでも「実際に」やらせる

加藤紀子(以下、加藤) 『オタク偉人伝』を読んで、エジソンのお母さんはやはりすごいなと思いました。実験に失敗したエジソンに「なんでもやってみなければわからないのだから」という言葉をかけていますよね。

小川晶子(以下、小川) はい。エジソンは子ども時代、なんでも実験して確かめたくていろいろやっています。ガチョウの卵を抱いてヒナをかえす実験は失敗に終わり、家畜小屋の主人に大笑いされるのですが、お母さんはほめてくれました。

加藤 最近、いろいろな先生方にお話を聞く中で共通して出てくるのがこれなんです。「なんでもやってみる」という体験が欠けているのではないかと。

 ある先生は、いまの子育てに最も足りないものは「リアリティ」だとおっしゃっていました。

 子どもたちが自ら課題を設定して進めていく「探究学習」も始まっていますが、実際には大人がお膳立てしているものが多いんですよね。もちろん、時間が限られるなど、現場での運用の難しさは先生方が一番ご苦労されているところだとは思いますが、お膳立てされた中での探究学習だと、どうしてもリアルさに欠けるところはあります。

 本当はいろいろうまくいかないことがあり、失敗も繰り返すじゃないですか。エジソンのお母さんは、本当にリアルな体験をさせていたのだなと思いました。