意図せずに詐欺に加担するリスクも、跋扈する「悪徳」火災保険コンサルタントPhoto:PIXTA

毎年7月から9月にかけて、大型台風や集中豪雨による風水害が多発する日本。そんな日本の環境を最大限活用した“ビジネス”が今、猛威を振るっている。契約者をだまし、不正な保険金請求を指南したり代行したりする火災保険コンサルタントだ。契約者は知らずに保険金詐欺に加担してしまう可能性もあり、注意が必要だ。(ダイヤモンド編集部 片田江康男 )

大規模災害で対策を打たなければ
不正な保険金請求は450億円に!?

 毎年7月から9月にかけて、大型台風や集中豪雨による風水害が多発する日本。8月中旬に九州や中国地方、東海地方にかけて雨が続き、「線状降水帯」が発生した地域の中には観測史上最大の降水量を記録したところもあった。

 そんな頻発する風水害を“ビジネス”の好機と捉え、活発に動き出しているやからがいる。火災保険の契約者をだまし、不正な保険金請求を指南したり代行したりする火災保険コンサルタントだ。

 大手損害保険会社のあいおいニッセイ同和損保では、火災保険の保険金請求の受け付けにおいて、火災保険コンサルタントが関わり、不正に保険金請求を行おうとした件数を調べたところ、足元で月平均200件超あることが判明した。受付件数全体の約4%に当たるという。