アフガニスタン駐留米軍の最後の1団が、タリバンとジョー・バイデン米大統領がこだわった8月31日の撤退期限を前に30日、カブールを去った。これによって20年に及ぶアフガン戦争は終わった。しかし、それと同時に米軍の活動を支援してきた通訳など多くのアフガン人は、脱出の希望も遠のいた。国外退避支援のために派遣された米軍輸送機は、大混乱の中で多くの人々を何とか脱出させた。しかしこの日は、ホワイトハウスがどんなに言い繕っても、「恥ずべき日」として米国の歴史に刻まれた。8月31日の撤退期限は、バイデン氏が恣意的に定めたものだった。バイデン氏この日程を決める際に9.11米同時多発テロから20年となる節目の日を、「永遠の戦争」を終わらせた記念日として誇らしく宣伝できると考えていた。北大西洋条約機構(NATO)加盟の同盟諸国から期限延期を懇願されたにもかかわらず、バイデン氏延期を拒否した。バイデン氏、助けるべき人々の退避を完了させるには、この期限は性急すぎると知っていた。それでもバイデン氏は、脱出を望むすべての米国人を退避させる、と米国民に語った。