この図を「一瞬で伝わる図」にするには?

 まずは、大項目の流れをキープしつつ、詳細は別ブロックにしてみます。

「立候補=何を満たすと立候補できる?」「投開票=投票合計数は? 内訳は?」「決選投票=投票合計数は? 内訳は?」というように要素の順番を整理し、大項目は実践の囲み、補足の中項目と小項目は四角いふきだしの形で囲みます。下図を見てください。

自民党総裁選の仕組みを「1枚の図」にしてみた!

 国会議員票と党員票の境は「+(プラス)」の記号を入れる方法もありますが、文字や記号の情報を抑えてできるだけシンプルにするために点線にします。囲みの中に配置する文字はできるだけ簡潔に短くまとめ、読みやすい箇所で改行します。

色と人アイコンを効果的に使う

 今回は赤系統の色を主色として、やや彩度を抑えたオレンジ色をサブカラーとしました。強い色を複数使うと主従がぼやけます。また、人アイコンで目止まりをプラスしていますが、最後の投票のブロックでは強調して大きめに配置しています。数字は他の文字よりも目立つ様に大きさ太さを調整しています。さあ、完成です!

自民党総裁選の仕組みを「1枚の図」にしてみた!

 選挙の仕組み=「ややこしい」という印象もあるかもしれませんが、一度図解してみると驚くほど理解も進みます。

 今回は「やっちまった図解」の改善にフォーカスしましたが、1人で考え込んでいてもわかりやすいか否かは判断がつきにくいものです。そんなときはぜひ身近な人に見せて反応を伺ってみてください。黙ったからといって図解が完璧だとは限りません。もしかしたら理解に苦しんで沈黙しているのかもしれません。

 一瞬で伝わったか、伝えた情報にズレはないか、勇気を出して率直な感想を聞いてみましょう。ちょっとした改善で伝わり方もグッと変わります。

 変化がまったなしに押し寄せる毎日が続きます。こんなときだからこそ、スピーディに情報を理解し伝えることが重要なのではないでしょうか。日常の頭の整理や情報の共有に、ぜひ図解を活かしてみてください。