2階建て新幹線「E4系 Max」がついに引退、その歴史と果たした役割とは

上越新幹線で運用されている2階建て新幹線「E4系 Max」が10月1日をもって定期運行を終了する。2階建て新幹線の導入の歴史と果たした役割について振り返ってみたい。(鉄道ジャーナリスト 枝久保達也)

ラストランに向けて
特設サイトを設置

 上越新幹線で運用されている2階建て新幹線「E4系 Max」が10月1日をもって定期運行を終了する。JR東日本は「Thank you! Max!」と題した特設サイトを設置し、「E4系 Maxに初めて乗ったときのワクワクを覚えていますか?」と惜別のメッセージを掲載するとともに、定期運行ラストランまでの時間を秒単位でカウントダウンする力の入れようだ。

 またラストラン企画として、E4系全7編成の先頭車両と最後部車両にラッピング装飾を行っている他、E4系をモチーフとした文具や雑貨などのオリジナルグッズを販売。さらに定期運行終了後に「さよなら運転」として、10月9日・10日に新潟から大宮でスイッチバックして盛岡まで運行する「サンキューMaxとき&やまびこ」と、16日・17日に東京~新潟間を運行する「サンキューMaxとき」を臨時列車として運行する(旅行商品として発売され受け付けは終了している)。

 だがE4系の引退はJR東日本が本来、企図していたタイミングとは異なるものだった。というのも同社は2017年4月、北陸新幹線開業にあわせてデビューした新型車両E7系を上越新幹線にも順次投入し、2020年度末までに全てのE4系をE7系に置き換えると発表していた。