ジェローム・パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が個人として行っている投資ポートフォリオに目を向ければ、FRBが通常なら資産買い入れの対象を米国債と特定のモーゲージ債に限定しようとする理由が改めて分かる。パウエル氏が昨年、個人として行った投資記録に関する文書によると、FRBが新型コロナウイルス禍を受けて導入した緊急貸し出し措置の支援対象になった地方債関連の持ち高があることが判明した。パウエル氏は22日、連邦公開市場委員会(FOMC)後の会見で「個人として長年、地方債を保有しており、2019年にこれを凍結した」と語った。「地方債はこれまで、FRB関係者が投資する対象資産としては極めて安全だと考えられていた。法律でFRBは地方債は購入しないと定められていたからだ。そのため珍しいことではなかった」
FRB議長も地方債保有、倫理規範の見直し必至か
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