生糸が結んだ「JR横浜線」、その113年の歴史とはPhoto:PIXTA

今年9月23日で開業から113年を迎えたJR横浜線。沿線住民には「ハマ線」として親しまれる首都圏の通勤路線だが、かつて生糸や絹織物を輸送するために建設された鉄道だった。(鉄道ジャーナリスト 枝久保達也)

生糸や絹織物の
輸送のために建設

 前回の記事でJR相模線の成り立ちを取り上げた。その相模線が橋本駅で接し、橋本~八王子間で直通運転を行っているのがJR横浜線だ。横浜線が開業したのは113年前、1908年9月23日のことであった。

 相模線の前身が相模鉄道だったように、横浜線の前身も横浜鉄道という私鉄であった。相模線は相模川で採取される砂利の輸送を目的として建設された路線だったが、横浜線の場合は八王子に集められた生糸や絹織物を貿易港である横浜まで輸送するために建設された鉄道だった。

 幕末から戦前昭和期にかけて、文字通り日本を支えたのが生糸だ。日本の全輸出額に対する生糸輸出額は最盛期には5割以上を占めており、生糸によって獲得した外貨が日本の近代化をもたらした。そして産地から港まで生糸を輸送する役割を担ったのが鉄道だった。