コンサルタントは常に、物事に対して自らの見解を持ち、単なるイエスマンにならずに顧客へ進言する力が求められる。これには「先見性」が欠かせない。しかし最近、「先見性」が希薄なコンサルが増えているように感じる。その理由を解説しよう。(リポタ株式会社代表取締役、経営コンサルタント 中野豊明)
「先見性」のないコンサルが増殖
各業界にも影響
今一つ盛り上がりに欠けた自民党総裁選は岸田文雄氏の勝利に終わった。全人口のたかだか1%にも満たない自民党員による投票なのだから、盛り上がらないのは致し方ない。
次は、ウィズ・コロナのかじ取りを占う衆議院選挙の行方が気になるが、私は選挙結果と同様にその方法にも興味がある。
あらかじめ決まっていた満期での選挙なので、コロナ禍が始まって1年半の準備期間があったのだ。多少なりとも先見性を発揮し、選挙のデジタル化/オンライン化は進むのだろうか。
こんな皮肉の一つも言いたくなるのは、政治家だけでなくコンサルタントにも必要不可欠な「先見性」が希薄なコンサルが最近増えているのではと危惧するからだ。
その理由について話そう。