大阪環状線大阪環状線のイメージ変えた取り組みとは?(写真は新型車両「323系」) Photo:PIXTA

山手線と並ぶ、東西を代表する環状線の大阪環状線が開通して今年で60周年となる。近年はイメージの刷新をはかるため、さまざまな取り組みを行っている。(鉄道ジャーナリスト 枝久保達也)

東西を代表する環状線は
どのように形成されたのか

 大阪の都心をぐるりと回る大阪環状線が開通して今年で60周年だ。あと4年で100周年を迎える東京の山手線と比べると歴史が浅いように思えるかもしれないが、それぞれのルーツとなった路線の開業時期はそれほど変わらない。

 山手線は1885年に東北本線と東海道本線の連絡線として開通した日本鉄道品川線(赤羽~品川間、現在の山手線、埼京線)が元となり、1901年に「山手線」の名称が与えられた。その後、徐々に線路を延ばしていき、1925年の神田~上野間開業により環状線となった。

 一方の大阪環状線は1895年に大阪を通る東海道本線と、天王寺を通る大阪鉄道(現在の大和路線)の連絡線として開通した大阪鉄道連絡線(現在の大阪環状線天王寺~大阪間、つまり東側半分)が原形だ。国有化後の1909年に「城東線」の名称が与えられ、環状化まで長らくその名前で親しまれた。