株式投資よりアパート1棟経営がFIRE(経済的自立と早期退職)への近道!
不動産投資を始めて5年、アパート7棟を保有、資産7億5000万円を築いた。目標は、40歳までに資産100億円を築くこと。経済が疲弊した地元を自分の力で再生するための資金作りだ。年間家賃収入7000万円、年間キャッシュフロー(手元に残るお金)2000万円を得ている元証券ウーマンが不動産投資で7億円の著者が、知識ゼロから不動産投資で安定的に資産を増やせる方法を徹底指南する。

【不動産投資こそFIREへの近道】<br />不動産投資で信じてはいけないことPhoto: Adobe Stock

「違法建築ではないか?」
「記載情報は正しいか?」をチェック

不動産物件の概要について記された書類を、ここまではわかりやすく「物件案内」と表記してきましたが、正確には「物件概要書」と呼ばれます。

この「物件概要書」の記載情報は、わりといい加減な場合が多く、すべての情報が正確に記載されているとは限りません。

きちんと物件を見極めるためには、「物件概要書」とともに「レントロール」(賃貸条件一覧表)も確認することが大事です。

「レントロール」(122~123ページ参照)には、部屋ごとの「契約者・契約期間・敷金・賃料・共益費・駐車場料」などが記載されています。

「物件概要書」に決まった形式はないのですが、「物件名・所在地・最寄り駅・土地面積・建物面積・構造・築年数・部屋数・間取り・利回り・用途地域」といった基本情報が記載されています。

「物件概要書」は「違法建築ではないか?」「記載情報は正しいか?」の2点を、特に注意してチェックします。

違法建築というのは、建築基準法で制限が設けられている「建ぺい率」(敷地面積に対する建築面積の割合)と「容積率」(敷地面積に対する延べ床面積の割合)をオーバーして建てられた物件や、未登記の増改築がある物件などです。

建ぺい率と容積率は、「用途地域」ごとに細かく制限されており、その制限をオーバーする建物は違法建築となります。

【不動産投資こそFIREへの近道】<br />不動産投資で信じてはいけないこと
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違法建築の物件は金融機関から融資が受けられず、売却するにも買い主がつきません。

現地を訪ねて土地の境界線をはみ出していないか、また、再建築不可物件なども物件概要書に記載していないケースが少なくないので、引っ越しのトラックが通れるか(入れるか)くらいは、自分自身の目できちんとチェックしておきましょう。

容積率は自治体(市町村)の都市計画を反映して決められていますが、建築物の前面にある道路幅によっても左右され、どちらか小さい数値のほうが採用されます。

計算式は次の通りです。

容積率(%)= 前面道路幅(m)×0.4×100
(住居系用途地域の場合)

前面道路幅が4.5mだとすると、4.5×0.4×100=180%となります。

都市計画で容積率200%とされていても、前面道路を加味した数値のほうが小さいので、この場合の容積率は180%になるわけです。

また、角地など複数の道路に面している場合は、広いほうの道路幅をベースに計算します。

物件概要書の「備考」欄などに記載がなくても気になるようなら、その土地の容積率をクリアしているかを自分で計算してみるといいでしょう。

多少面倒なことでも、あとで大きな損失を出さないためには、最初の確認で手を抜かないことが大事です。

八木エミリー(やぎ・えみりー)
1989年愛知県生まれ。2013年大学卒業後、野村證券入社。配属された東海地方で新人にして営業成績トップとなり、社内最年少でセミナー講師に抜擢される。出身地の経済が疲弊し、将来的に自分の手で地域活性化をするという大きな目標を掲げ、その資金獲得のため不動産投資をはじめる。40歳までに資産100億円を築き、財団を設立して地元を活性化するのが目標。2015年、26歳で1棟目となる中古1棟アパートを購入。その後も1棟買いを続け、入社4年目に退社。現在は7棟68室(総資産7億5000万円)のオーナーとして、年間家賃収入7000万円、年間2000万円のキャッシュフロー(手元に残るお金)を得ている。2021年夏に有料メルマガ「お金ビギナーのためのマネ活部」をスタート予定。お問い合わせ等は、こちらのアドレスまで(info-emily@diamond.co.jp)。