1 顧客ニーズ
2 提供価値の再定義
3 ビジネスモデル再定義
4 HOW(人・デジタル)
1の顧客ニーズについては、例えば製造業の場合、利益率とバリューチェーンが笑っている形、いわゆるスマイルカーブを描くのが理想。UI・UX、自社の製品組み合わせ、アフターセールス、サブスクリプションの推進が顧客ニーズに応えることになる。
2の提供価値の再定義では、既存事業と新規事業をどのように変えていくかが重要になる。具体的には、エコシステムの強化やバリューチェーンの連携強化などで、ここからBtoB、BtoCにかじを切っていく。
3のビジネスモデル再定義については、消費者を囲い込むプラットフォーム作りがポイントになる。プラットフォームはフロントエンド(BtoB、BtoC)、ミドルエンド(サービス提供に必要なイネーブラー)、バックエンド(基礎技術)で構成され、ボトムアップで消費者に到達するものだ。
先進医療、AI・自動運転、5G、ドローンなど基礎技術であるバックエンドから、顧客データ、デジタル人材、実店舗、配送、コールセンターなどサービス提供に必要なミドルエンドを経て、公共、金融、ヘルスケア、不動産、小売り、モビリティーなどのBtoB、BtoCサービスであるフロントエンドへとボトムアップしていく。
コロナ禍で「消費者のわがまま化の加速」「勝者と敗者 格差の広がり」「サスティナビリティーに対する企業の責任増大」が表面化しており、コロナ禍によるニュー・ノーマル(新常態)の昨今、エコシステムに乗れない企業は自然に淘汰(とうた)されていくことになる。
そして、DXによる企業変革で最も困難なのが4のHOW(人・デジタル)の部分だ。
次回、DX人材の育成法をお伝えする。
ダイヤモンド・オンラインでは、マッキンゼーが「DXの成功方程式」を明かした動画特集『マッキンゼー流!DX革命』(全7回)を公開している。今回取り上げたDXによる企業変革を阻む要因については、動画特集の第1回『マッキンゼー流!いいDXと悪いDXの決定的違いは「企業文化を変革」できるかどうかだ【動画】』で、DXを成功に導く4つのポイントについては、第4回『マッキンゼー流!DX成功の極意はズバリ「○○の再定義」にあり【動画】』で詳しく解説されている。
ぜひご覧いただき、自社のDXにご活用いただきたい。