SDGsには17の「ゴール」が設定されているが、「SDGsゴール別」(※2)での評価を見ると、両社で大きく差がついたのは、「ゴール8:働きがいも、経済成長も」で、トヨタ自動車11.3%、日産自動車7.9%で3.4ポイント差だった。「ゴール7:エネルギーをみんなにそしてクリーンに」がトヨタ自動車20.5%、日産自動車18.3%で2.2ポイント差、「ゴール9:産業と技術革新の基盤を作ろう」がトヨタ自動車16.6%、日産自動車14.5%で2.1ポイント差なども差がついた。

※2「SDGsのゴール別評価」については、SDGsで設定されている17のゴールそれぞれについて、「各社が取り組んでいると思うもの」を選んでもらった(複数回答可)。本記事の表には記していない。

 大気汚染や地球温暖化の要因となる自動車の排気ガス(CO2)が世界的な問題となる中、環境にやさしいエコカーは、すべての自動車メーカーの課題となっている。トヨタ自動車は、「クルマの持つマイナス要因を限りなくゼロに近づけるとともに、社会にプラスをもたらすこと」を目指す「トヨタ環境チャレンジ2050」という方針を打ち出している。

 燃料電池自動車(FCV)やハイブリット自動車(HV)の高性能化や普及を進めるだけではなく、まちづくり・社会づくりにまで広げた取り組みが評価されている。

「ゴール8:働きがいも、経済成長も」「ゴール9:産業と技術革新の基盤を作ろう」の点数が高いことについては、日本の産業界をリードする存在としての期待の表れだと推測できる。

大躍進の日産自動車
ゴーンショックのイメージ払拭

 一方、日産自動車は、総合ランキングでは前年の116位から6位へと躍進した。