価値向上を目指す企業が避けられない温室効果ガスの削減対策「スコープ3」とは政府が閣議決定した「地球温暖化対策計画」。企業には自らの価値向上に向け、覚悟を決めた取り組みが求められる(写真はイメージです) Photo:PIXTA

温室効果ガス(GHG)捕捉の
カギは「Scope(スコープ)3」

 政府は2021年10月22日、2050年カーボンニュートラル(CN)を含む「地球温暖化対策計画」を閣議決定した。これにより、各企業はCNに向けて、温室効果ガス(GHG)の捕捉(ステップI)、削減目標の設定(ステップII)、アクションプラン策定・実行(ステップIII)を進めることになる。

 ステップIに該当するGHGの捕捉に効率的に対応するには、Scope(スコープ)3と呼ばれるサプライチェーン全体のGHGの捕捉がカギとなる。

 GHGを捕捉する範囲は、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)などでも採用されているGHGプロトコルでスコープ1~3に分類される。