神田昌典。1999年に出版したショッキングピンクの本は瞬く間にベストセラーとなり、「Before Kanda & After Kanda」という現象を創出。NHK Eテレ『先人たちの底力 知恵泉』(11/9.16放送)でもカリスマ経営コンサルタントとして紹介された。
その神田氏が、アメリカで百年以上続くコピーライティング技術を日本で普及させ、はや四半世紀。
いよいよ第一人者、25年の集大成『コピーライティング技術大全──百年売れ続ける言葉の原則』(468Pの大著)が12/1に出版されるが、発売前からAmazonランキング第1位(広告・宣伝、11/26〜)と話題沸騰。
4つの力(判断力・思考力・表現力・発信力)が身につく【コピーライティング技術100】
【BTRNUTSS見出しチェッカー】【PASBECONAテンプレート】【PMMサーチシート】初公開
「どう言うか」だけでなく「何を言うか」まで完全網羅。紙・ウェブ・スマホ完全対応
比類なき最強の教科書。第一人者、25年の集大成
神田氏は言う。「タイトルを『大全』としたのは誇張ではない。従来のコピーライティングにとどまらない広範な分野──事業戦略、マーケティング戦略から効果計測・分析、テキストデザイン、表現技術や発想法まで──総計100に及ぶコピーライティング技術を横断的につなぎ合わせ、実用しやすい体系にまとめあげるには、果てしない作業が必要となった。そのモチベーションを持続できた理由を、こっそりと明かせば、著者たちの個人的な事情がある。実は、共著者2人は、人生の先行きが見えず、大きな壁にぶちあたっていたときに、コピーライティングに救われたからだ」
第一人者の神田昌典氏と、共著者で脳性麻痺の子どものために大企業の管理職を辞し、マーケティング・コピーライターとなった衣田(きぬた)順一氏。
今回は共著者の衣田氏に、「物心両面を豊かにするコピーライティングの魅力」を語ってもらおう。

物心両面を豊かにするコピーライティングの魅力Photo: Adobe Stock

「どう言うかよりも、何を言うかのほうが断然重要」

 これは、本書でたびたび出てくるジョン・ケープルズの言葉で、間違いなく核心をついた表現です。

 しかし、「どう言うか」がわからないと、「何を言うか」は見えてこないのも事実。「どう言うか」=表現の「引き出し」がないと、アイデアのひらめきは生まれません。

 本書で詳しく触れるとおり、「売れるのはアイデア、アイデアとはPMM(Product Market Matching)、PMMを表現するのが言葉」なのです。

 本書は、百年前から続く「どう言うか」の原理原則を網羅しつつ、「PMM」=「アイデア」=「何を言うか」にまで踏み込んでいます。

 さらに成果検証済事例を豊富に盛り込み、スマホ・動画時代に完全対応した、本邦初のコピーライティング書籍だと自負しています。

 断片的な知識の羅列ではなく、体系的にコピーライティングの原理原則と技術をしっかり学ぶことで、神田さんの「はじめに」にある4つの力(「判断力」「思考力」「表現力」「発信力」)が身につくでしょう。

 そして、それが自分の意志で生きる力になるのだと確信します。

「家でできる仕事」から「天職」へ

 新型コロナウイルスのまん延により、テレワーク化(リモート化)が一気に進みました。

 私がコピーライティングに出会い、大企業の役職を捨て、マーケティング・コピーライターとして独立したのは、脳性麻痺の子どもの介護と妻の負担軽減のためでした。どうしても「家でできる仕事」が必要だったのです。

 もし、もっと早くテレワークが世の中に浸透していたら、私は会社を辞めていなかったと思います。

 会社員を続けていれば、コピーライティングという人生を変えるすばらしい技術に出会うことはなかったし、神田さんとの出会いもなかった。なにより、こうして、読者のあなたとご縁ができることもなかったわけです。

 これだけテレワークが浸透した今、家で仕事をするだけなら、大企業にいればかなえられたでしょう。

 しかし、人を動かす言葉の原理原則や商品・サービスが売れる具体的な方法をクライアントに伝え、その結果を享受する喜びは絶対に味わえなかったと思います。

 私にとって、商品・サービスの魅力を文章で伝えられる仕事に就けたのは本当に幸運でした。なによりコピーを書いている時間が実に楽しい。

 体調がよくないときは、コピーを書いていると回復するくらいです。

「仕事が趣味なんですね」と思われるかもしれませんが、少し違います。

 私にとって、コピーライティングは生活のために我慢してやる仕事ではありません。また、ストレスを解消したり、人生を豊かにしたりする趣味でもありません。それは呼吸するかのごとく、ごく自然に行うものなのです。