順番を守る重要性

 だからといって、「リーマン力」を軽視して、「副業力」や「マネー力」という武器だけ持っていても意味がありません。

 サラリーマンとしてのビジネス経験で、基礎筋力を鍛えてこそ、刀と盾をうまく扱うことができるのです。

 具体的には、副業の規模を拡大させる際、外注スタッフのマネジメントスキルや、企業との折衝力が求められます。サラリーマンの現場は、そのようなビジネススキルを伸ばすための、絶好のトレーニング環境といえます。

 社会人人生を、サラリーマンから始められた幸運に感謝し、最初に「リーマン力」をガッツリ鍛えましょう。

1 リーマン力

 本書では、「仕事術」と「転職術」という2つの「リーマン力」について触れます。

 仕事術………会社という組織の中で成果を出すためのビジネススキル
 転職術………働きたい会社を戦略的に選んで、内定を勝ち取るノウハウ

 この2つの「リーマン力」をしっかり身につけると、「勝ち馬」と呼べる業績のいい会社に次々と転職できるため、景気に左右されずに収入が安定します。

 一方、「リーマン力」はどれだけ身につけても、「稼ぐ金額に限界がある」「副業力より伸びが弱い」というのがデメリットです。

サラタメ:転職術を活用して、ワークライフバランスが整ったホワイト企業に転職できれば、自分の時間がガッポリ確保できます。それが次なる武器「副業力」の成長スピードに大きく関わってくるんです!
(STEP1-1「リーマン力(仕事術)」詳細本書P49より、STEP1-2「リーマン力(転職術)」詳細本書P213より)

2 副業力

「副業力」は、個人の力で稼げるスモールビジネスを、自身の手で切り盛りするスキルです。

 稼ぐ金額に限界がなく、大きなポテンシャルを秘めているのがメリットです。

 しかしながら、副業も一つのビジネスですので、収益を生むレベルまで育てるには、膨大な時間と労力がかかります。
(STEP2「副業力」詳細本書P375より)

3 マネー力

 本書の内容に沿って、1「リーマン力」と2「副業力」をしっかり身につければ、ゼロからのスタートでも、貯金1000万円程度であれば十分射程圏内となります。

 ただ、資産が増えてくると、それを狙った詐欺的な商売・投資に狙われやすくなります。稼いだ資産をしっかり守る、3「マネー力」も鍛えましょう。

 また投資で安全に運用すれば、少額ですが不労所得も手に入ります。「リーマン力」と「副業力」のほうが優先度高めですが、3「マネー力」も必ず身につけておかないといけない力の一つです。
(STEP3「マネー力」詳細本書P519より)

(本原稿は、サラタメ著『真の「安定」を手に入れる シン・サラリーマン』からの抜粋です)

〈まとめ〉
・「出世」は人生100年時代の安定を約束してくれない
・1「リーマン力」、2「副業力」、3「マネー力」の3つの武器を手に入れるべき
・3つの武器は、“すべて”を“順番どおり”手に入れてこそ価値がある