相続が大変だ!「2022年度の税制改正大綱には、今まで以上に大注目すべし」──。相続を専門とする税理士はそう口をそろえる。なぜなら、相続のルールを土台から一変させ、相続税対策の王道「生前贈与」を“禁じ手”にしてしまえという、恐ろしい議論が政府で進んでいるからだ。最速の改正ならば、贈与を使った節税対策のチャンスは、残り1週間を切った“今年”を入れてもわずか3回。そこで特集『生前贈与 駆け込み相続術』では、知識ゼロからでも年内に間に合う、贈与と相続の手続きとテクニックを12月27日(月)から2022年1月8日(土)までの全19回の連載で余すところなく伝授する。(ダイヤモンド編集部 宮原啓彰、名古屋和希、藤田章夫、今枝翔太郎、監修/弓家田良彦〈税理士法人弓家田・富山事務所代表社員〉)
#1 12月27日(月)配信
相続税・贈与税のルールはどう変わる?「甘利明・自民党前税調会長」を直撃
相続税と贈与税の一体化の議論が進む中、懸念された2022年度税制改正大綱では見送られたが、近い将来、相続税対策の王道である生前贈与が“禁じ手”になる可能性が大。相続のルールはどう変わるのか?キーマンである前自民党税調会長、甘利明衆議院議員への直撃インタビューと共にお届けする。
#2 12月27日(月)配信
「生前贈与」5分でわかる基本のキ!「世代飛ばし」と長期計画でメリット絶大
相続税対策の“王道”といわれる生前贈与には、落とし穴も多く待ち受ける。実行に移す前に、制度の基本的な仕組みをおさらいした上で、その節税効果の威力を確認しよう。
#3 12月28日(火)配信
生命保険の「生前贈与プラン」なら生前贈与が超簡単、今年分の駆け込み契約は12月30日まで!
生前贈与を行うには煩雑な手続きが必要だが、実は生命保険を使った生前贈与プランは、とても簡便で手間要らず。その保険でしのぎを削る保険会社2社、三井住友海上プライマリーと第一フロンティアの商品内容をひもとき、解説していこう。今年でも12月30日まで契約できるので検討するのもありだ。
#4 12月28日(火)配信
生前贈与の最難関!親を「その気」にさせる神髄を、相続に精通する税理士が伝授
「生前贈与を進めようとしても、親が首を縦に振らない」――。これは贈与をする上で多くの人が直面する壁であり、最大の難関でもある。税理士法人レガシィの天野隆代表社員税理士は「ちょっとしたコミュニケーションが糸口になる」と言う。どうすれば親を「その気」にさせることができるのか。天野氏がその神髄を伝授する。
#5 12月29日(水)配信
主要168駅「相続税額」試算リストを大公開!首都圏・関西・名古屋の3大都市圏を網羅
あなたの財産に相続税は幾らかかるのか?「うちは富裕層ではないので相続税なんて無縁だ」という思い込みは捨てた方がよい。首都圏などでは、たとえ郊外でも持ち家があれば、中間層でさえ相続税が発生しかねないからだ。税理士法人レガシィが過去に手掛けた相続税の申告実績を基に作成した、三大都市圏における主要駅ごとの相続税額リストを大公開。エリアによっては、ちょっとした生前贈与を行えば税金をタダにできるかも?
#6 12月30日(木)配信
2500万円まで非課税にできる「相続時精算課税制度」の裏ワザ、現金は何に転換すべき?
累計2500万円まで非課税で贈与できる「相続時精算課税制度」。だが、相続財産の前渡しにすぎないため、通常は相続税対策に向かない。しかし、人は選ぶが活用次第で大きな節税効果を生む“裏ワザ”もある。そのスキームを伝授する。
#7 12月30日(木)配信
一般の生前贈与とどちらがお得?「相続時精算課税制度」の仕組みと落とし穴
生前贈与を考えるならば、累計2500万円まで贈与税が非課税になる「相続時精算課税制度」も選択肢になってくる。通常の生前贈与「一般贈与」とどちらが自分に合ったやり方なのかは実はケース・バイ・ケースで、落とし穴もある。その仕組みを知っておこう。
#8 12月31日(金)配信
税務署が目を光らせる「名義預金」、生前贈与の最大の落とし穴で失敗しない情報武装術
計画的に実行してきたはずの生前贈与。しかし、贈与と認められない「名義預金」化などに税務署は目を光らせている。贈与で失敗しないためにはどうすべきか。
#9 12月31日(金)配信
「駆け込み贈与」バブルに銀行・保険・証券が鼻息、贈与が絶好の営業チャンスである理由
今回、相続税と贈与税の一体化は見送られたが、いずれ法改正がなされ、生前贈与がしにくくなることは不可避の情勢だ。それを見越した金融機関の現場では、さながら「駆け込み贈与」バブルといえる営業行為も起きている。
#10 1月1日(土)配信
生前贈与を使った「争族」回避テクニックを伝授!生前の計画的な財産分割が決め手
遺産の分け方を巡り近親者でもめる“争族”。「わが家は皆仲がいいから大丈夫」。しかし、いざ相続の場面では激しくやり合うケースが多い。そんな争族対策にも生前贈与は役に立つ。
#11 1月1日(土)配信
その相続税対策は大丈夫?裁判所が「やり過ぎ」判定を下して敗訴した案件とは?
少しでも相続税を減らそうと対策するのは悪いことではないが、とりわけ相続直前での対策には注意が必要だ。常に税務当局が目を光らせており、時には牙をむいてくるからだ。
#12 1月2日(日)配信
下手な「駆け込み贈与」で逆に大損も!相続税の基本&生前贈与の必要度チェック術
生前贈与がダメになる──。そう聞いて「駆け込み贈与」に走る人も少なくない。だが、ちょっとだけ待ってほしい。相続税対策としての贈与が必要な人は少数派。相続税のイロハを知らず、下手に贈与すると逆に損をしかねない。
#13 1月3日(月)配信
生前贈与を「間違えた人」必見!今からでもできる名義預金の“やり直し贈与術”
毎年こつこつと子や孫に生前贈与していたつもりが、「名義預金」だった──。こんな失敗をした場合、取り返しはつかないのだろうか?今からできるマル秘「やり直し贈与術」を紹介する。
#14 1月4日(火)配信
相続で自社株対策に悩む中小企業オーナー必見!新・事業承継税制と航空機リースの節税術
中小企業経営者が事業承継を検討し、生前贈与しようとしても多額の税金がかかりがち。そこで検討したいのが、納税猶予の範囲が拡大した新・事業承継税制の活用と、自社株評価を大きく下げられる航空機リースだ。
#15 1月5日(水)配信
生前贈与・相続で本当に頼れる“士業”の見極め術、「安さ」で選ぶと痛い目にも
生前贈与や相続での悩みに直面したときに頼りになるのが税理士をはじめとする士業だ。しかし、実力のある士業を選び損なえば、思わぬ「痛い目」にも遭いかねない。資格に惑わされない本当の「プロ」の見極め方とは。
#16 1月5日(水)配信
一括贈与「3つの特例」を使い倒せば節税効果は絶大!2022年からの制度変更にも要注意
贈与税や相続税を節税できる生前贈与術のうち、国が用意した代表的な優遇制度である「一括贈与」の三つの特例と、配偶者への自宅贈与に適用される「配偶者控除」の活用は基本中の基本だ。ところが、2022年度税制改正大綱により一部制度の変更の方針が発表されたので確実に押さえておきたい。
#17 1月6日(木)配信
米国不動産で節税のつもりが「相続で逆効果」の想定外、罠を回避する2つの対策とは?
近年、節税目的で米国に不動産を購入する人が急増したことは記憶に新しい。しかし、実はこの手法には、名義人の死後、多額の相続税が発生するという想定外のわなも待ち受ける。どうすれば回避できるのだろうか。
#18 1月7日(金)配信
改正相続法と贈与「知らないと怖い」落とし穴、生前贈与に絡む新制度が続々!
2018年7月、相続法がおよそ40年ぶりに大改正された。実は生前贈与に絡む新制度の創設や改正も多い。だが、安易に活用すれば遺産を巡る骨肉の争い“争族”をかえって呼び込む落とし穴もあるので、よくよく注意しよう。
#19 1月8日(土)配信
【生前贈与大全】知識ゼロでも自分でできる!税務調査回避チェックリスト、申告書の書き方…
本特集で紹介した、生前贈与をする上で押さえておきたいポイントをコンパクトにまとめた。生前贈与のカレンダーやフローに加え、贈与に欠かせない財産目録や贈与契約書、申告書のひな型、さらには税務調査回避チェックリストも掲載。ぜひダウンロードして自分や親の贈与に役立ててほしい。
Key Visual by Kanako Onda