「動物のお医者さん」を
正しく選ぶための5か条

1:「治すには○○するしかない」「治療法はこれしかない」と言わず、幾つかの選択肢を示してくれる

 動物の医療は絶えず進歩している。複数の選択肢を示せるということは、その獣医師が日々新しい情報を吸収し、高い向上心を持って治療に当たっているという証拠だ。

 また犬・猫の治療は健康保険のない自由診療のため、飼い主への費用負担も高くなりがち。飼い主の経済的な負担も考慮して、費用の異なる複数の選択肢を示してくれるなら良心的だ

2:治療の選択肢に迷ったとき、「先生が飼っている子だったらどうしますか」という問いに率直、親身に答えてくれる

 治療の選択肢を複数示してもらっても、「どれを選択すれば後悔がないか」という点で判断に迷う飼い主は少なくない。そんなときには獣医師に「先生が飼っている子だったら?」と聞いてみるのがよい。「今の状態なら延命を図るよりも、1日でも長くそばにいさせてあげる」などと率直、親身に答えてくれるならとても信頼できる獣医師だ

3:他の高度医療、専門医療の動物病院を積極的に紹介してくれる

 犬・猫でもそれ以外の動物でも、どんな病気・けがでも治せるとPRしている動物病院が時折あるが、医療の現実として、それはかなり無理がある。

犬&猫 「うちの子」の大問題まだ大絶賛発売中!週刊ダイヤモンドの保存版特集『犬&猫 「うちの子」の大問題』を読めば、全国の信頼できる動物病院ランキングから、愛犬・愛猫を巡るお金の問題までが詳しく分かる(写真をクリックで購入サイトへ)

 全て自院で対応しようとせず、手に負えないときは進んで他の高度医療、専門医療の動物病院を紹介してくれるのは、誠実な獣医師の証し。残念ながら、他院への紹介を嫌がる動物病院もある。そんなときは、別の動物病院にセカンドオピニオンを求めよう

4:犬・猫を熱心に診るだけでなく、飼い主とのコミュニケーションにも十分な時間を割いてくれる

 愛犬・愛猫の傷病でパニック状態になってしまう飼い主もいる。そんなときでも飼い主の話に耳を傾け、寄り添ってくれる獣医師は信頼に値する。

 犬・猫の医療では、患者自身が「良かった」「不満がある」などと意見を言うことはない。治療に納得するのも、後悔するのもあくまでも飼い主。その意味では、コミュニケーションをいとわない獣医師は飼い主ケアがしっかりできているといえる