2020年は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を背景に、米生命保険業界の支払う死亡給付金が急増し、インフルエンザが流行した1918年以来の高い伸びを記録した。業界団体の米生命保険協会(ACLI)によると、20年に支払われた死亡給付金は15.4%増の904億3000万ドル(約10兆3000億円)。1918年には41%急増していた。コロナの流行初期は、死者の多くが高齢者だったため、保険業界への打撃は予想より小さかった。高齢者は保険金額の少ない保険に入る場合が多いためだ。業界が19年に支払った死亡給付金は783億6000万ドルだった。業界調査会社によると、コロナ禍が25年ぶりの保険販売の急増を後押しした。ACLIによれば、一部の運用成績が好調だったこともあり、20年に業界の資産は7.7%増加し、8兆2000億ドルに達した。
米生保業界の死亡給付、昨年は102年ぶりの高い伸び
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