「今の会社で働き続けていいのかな?」「でも、転職するのは怖いな……」。働き方が大きく変わるなか、そんな悩みを抱える人は多いだろう。高卒から、30歳で年収1000万円超という驚きの経歴をもつ山下良輔さんは、そんな「転職迷子」たちから圧倒的な支持を得ている。山下さんは出版した初の著書『転職が僕らを助けてくれる――新卒で入れなかったあの会社に入社する方法』で、自らの転職経験を全て公開している。
その戦略は「外資系やコンサル業界は、学歴エリートでなくても入れる」「職歴に一貫性はなくてもいい」など、これまでの「転職の常識」を塗り替えるものばかりだ。どうしたら人生を変える転職ができるのか、どうしたらいい会社選びができるのか。この連載では本書より一部を特別に公開する。

頭がいい人と悪い人「社内で重視する人間関係」に現れる差Photo: Adobe Stock

 誰でも若い頃は仕事の成果・実績のみで評価され、職位も年収も上がっていきますが、ある一定の職位以上になると「社内政治」と無縁ではいられません。

 大企業であればあるほど、「〇〇社長派」「〇〇部署が強い」などの派閥意識も存在します。誰につくか、誰に抜擢されたかにより、その派閥の人々にも影響が出る。人間が人間を評価する以上、好き嫌いは仕方ないし、会社から「政治」をゼロにすることは難しいと思います。

 出世ではなく転職によってキャリアをつくる。僕らの働き方の一番ラクなポイントは「社内政治」と本質的には無縁であることです。自分に必要な実績づくりだけに専念できるので身軽だし、誰とでも、中立な人間関係を築けます。

 一方で「どうせ転職するんだし、ドライな関係でいいや」と人と人との信頼を軽視することは、絶対にNGだと僕は考えています。「MVP」や「1位」を狙わないからこそ、周りで「応援してくれる人」の存在が不可欠なのです。

 具体的に、僕が大事だと思うのが次の3つのつながりです。
①キーパーソン
②他部署の人
③直属の上司

 なお、相手は人間ですので「あいさつを忘れない」「ウソをつかない」「人によって態度を変えない」などのビジネス上の基本的なマナーを守ることはいうまでもありません。では具体的に、3つのつながりが必要な理由と、付き合い方のコツを見ていきます。

※この記事は『転職が僕らを助けてくれる――新卒で入れなかったあの会社に入社する方法』からの抜粋です。