住宅街「地震に強い」と一言でいっても、ただ「頑丈にするだけ」で十分というわけではない(写真はイメージです) Photo:PIXTA

近年、日本各地では地震や水害が頻発しています。地震で家が倒壊したり、洪水や土石流で家が流されたり潰されるといったニュースも目にしますが、繰り返し起こる地震や水害に備えて、家の防災レベルを高めるにはどうすればよいのでしょうか。そこで今回は、一級建築士・七呂恵介さんの新刊『災害に強い家はこうつくる』(青春出版社)から、地震に強い家にするための考え方を抜粋紹介します。

災害対策で最重要な三つのポイント

 一口に災害と言っても、家屋に大きな被害を与えるものは、地震、台風や豪雨による土石流、堤防決壊による床下及び床上浸水など様々です。原因が違えば対策も異なります。木造と鉄筋コンクリート造、建っている土地の地盤や地形、平屋か2階建てかなどでも、すべき対策は変わってきます。

 気を付けるポイントを大きく分けると、以下の三つです。

(1)地震や台風の被害を減らすため、耐震性を高める
(2)大雨や地震による土砂災害を防ぐため、安全な土地を選ぶ、または対策する
(3)家も人も健康になるため、きれいな空気を換気する