2023年卒の「就活・採用」はこうなる!データで読むコロナ禍の意外な実態今年も就活は厳しいのか。データ分析によって正しい認識を身に付けよう(写真はイメージです) 写真:時事通信

「今年も就活は厳しいかもしれない」と、身構えることなかれ。実は企業の採用意欲は、コロナ禍でも大きく落ち込んではいない。2021年卒とほぼ終了した22年卒の採用動向をにらみながら、アフターコロナに変わっていくであろう就活トレンドを分析する。(取材・文/古井一匡)

*本稿は、現在発売中の紙媒体(雑誌)「息子・娘を入れたい会社2022」の「親必読!就活戦線のいまとこれから」を転載したものです。

2021・22年卒で読み解く
足もとの就活動向

 アフターコロナの就活トレンドを考えるにあたり、2021年卒と22年卒の動向から見ておこう。直近の動きを把握しておくことは、これから戦略を立てる上で重要だ。

 就活がまさに佳境に入ろうとするときにコロナ禍が直撃した21年卒については、文部科学省が4月1日時点における就職状況を発表している。

 それによると、新型コロナの感染拡大による緊急事態宣言などもあり、前年より途中時点を含めて内定率が大きく低下したのが目立つ(グラフ参照)。就活生も親も、まさに暗中模索だったことは想像に難くない。

2023年卒の「就活・採用」はこうなる!データで読むコロナ禍の意外な実態

 コロナ禍の真っ只中で就活が進んだ22年卒は、さらに落ち込むかと思われたが、意外に企業の採用意欲は底堅かった。この点を含め、22年卒については次の4つの動きが注目される。

(1)就職率は微減
(2)オンライン活用が浸透
(3)インターンシップの変化
(4)接触や内定の早期化

 順に見ていこう。