アフターコロナの就活で
23年卒が注意すべき点

 こう考えると、就活に関する深刻な報道には、イメージ先行のものも多そうだ。就活生はもちろん、親も現状を冷静に見据え、必要以上に子の就活を心配せず、要所、要所で冷静なアドバイスをするように心がけるとよい。

 23年卒の学生にとって重要なのは、アフターコロナに入りつつある今、21年卒と22年卒の就活とは少し違ったトレンドが、採用市場に現れていることだ。

 まず、就活においてはオンライン活用が当たり前になってきている。昨年はオンライン1年目で今年(22年卒)は2年目。23年卒ともなれば、企業も学生も慣れてきている。逆に言うと、いまだにオンライン就活に十分対応できていない学生はかなり厳しいだろう。

 次に、インターンシップの重要性がますます高まっている。ダイヤモンド・ヒューマンリソースの調査(2022卒採用・就職活動の総括)によれば、社員数500人以上の企業の8割がこれを実施しており、23年卒はさらに増えそうだ。

 ただし、インターンシップの中身は従来とは違う。経団連の基準では5日以上、オフィスであれ工場であれ、現場での就業体験を通して、就職におけるミスマッチを防ぐのがインターンの目的だ。

 ところが、コロナ禍でそのようなプログラムは難しくなり、現在は期間が半日から1日程度がほとんど。それもオンラインが主だ。

 実質的には超早期の会社説明会であり、「インターンシップ類」と呼ぶ向きもある。