スタート後すぐ感じたのは、パワーフィールの大きな変化。排気量が増しただけに、パワーが低回転域から滑らかに立ち上がる。新型のパワー感は、街乗りシーンを中心に幅広い範囲で旧型以上の力強さを提供してくれる。半面、“スポーツ心臓”と受け取るには、回転の伸びに対する盛り上がり感が少々薄味だ。6000rpmのレッドラインは、あと1割ほど高めてほしいと思った。

 フットワークは秀逸。路面とのコンタクト感とステアリングのダイレクトな印象は確実に高まっている。路面変化の大きい一般公道での走りを一刻も早く味わってみたいと思わせる完成度だった。

 登場が待たれるスポーティなSTIモデルは、2.4Lターボを400ps/500Nmレベルにチューンアップ。改良版の6速MTを組み合わせる。パフォーマンス面のライバルはメルセデスAMG・A45Sだという。駆動方式は、プラネタリーギアを用いて後輪に大きな駆動力を配分する“VTD-AWD”。LSDの差動制限をコントロールしてニュートラルな操縦性を実現する“AWDスポーツモード”が採用されるようだ。現在MTとアイサイトを筆頭とするADAS機能とのマッチングを行っているもようである。

(CAR and DRIVER編集部 報告/河村康彦 写真/小久保昭彦)