株式投資で資産を築き、入社4年目の26歳でFIREを果たした『投資をしながら自由に生きる』の著者が、最速で「お金と時間の自由」を得るための秘策を教える。これは一般的なFIREとは、まったく別の概念だ。FIRE達成者の多くは、ひと通り自由を味わうと暇を持て余して、結局は仕事をするようになりがち。そこで時間と場所に縛られない極めて自由度の高い仕事をしつつ、経済的自由を謳歌するたった1つの方法(投資×小さな起業)を伝授!
会社を辞めることで得るもの失うもの
「本当の自由」を手に入れる過程で、必ずどこかのタイミングで「会社をいつ辞めればいいのか」という問題に直面します。
なぜなら本書で定義する「本当の自由」では、「お金の自由」だけでなく、「自分の時間の80%以上」を好きなことに使えるという「時間の自由」も同時に手に入れる必要があるからです。
ここでもう一度、「本当の自由」を確認しておきましょう。
【お金の自由】 「生活費+人生を楽しむためのお金」が十分に使える状態
【時間の自由】 「自分の時間の80%以上」を好きなことに使える状態
よほど特殊な契約でない限り、会社員を続けながらでは、自分の時間の80%以上を好きなことに使える状態にはなり得ないでしょう。
そして当然ですが、会社を辞めると、毎月自動的に振り込まれる給料がなくなります。多くの人が会社を辞めたくても辞められない理由は、この1点に尽きるでしょう。
会社員でいることのメリット・デメリット、そして会社を辞めたあとのメリット・デメリットは何か? 会社を辞めたあとに待ち受ける現実、そして会社員を続けた先にある現実を見ていくことにしましょう。
◎ 時間の自由
会社を辞めて得るものは、「時間の自由」です。人生は時間でできていますから、「時間の自由を得るということは寿命を得る」ことと等しいのです。
「好きなことに使える時間が増える=自分の寿命が延びる」と考えると、会社を辞めることによって得られるものはまさに「人生(=命)そのもの」といえます。
◯ 毎月の給料やボーナス
◯ 会社員であることの社会的ステータスや信用
◯ 大きな取引や大金が動く仕事
◯ その会社でしか得られない経験
◯ 会社を通じた出会い
会社を辞めることで、多くのものを失うのも事実です。毎月の給料はなくなり、ほかの収入源がなければ、貯金を切り崩して生活することになります。
また、会社を辞めるとクレジットカードをつくったり、ローンを組んだりすることが難しくなります。自分の社会的な信用が、自分自身ではなく、会社に紐づいていたことを思い知らされることになります。
大企業や自治体が絡むような大きな取引や、億単位のお金が動くような仕事も、会社を辞めると携わることが難しくなります。会社にいることでしか得られない業務経験や、会社を通じた出会いもなくなります。
では、これだけ多くのものを失うのに、なぜ会社を辞めようというのでしょうか?
それは、「時間の自由」を得るためです。
人生は時間でできています。1分1秒の積み重ねが1時間となり1日となり、毎日の積み重ねが1ヵ月となり1年となり、死ぬまでに残された時間になります。
時間は命そのもの。人生において「時間の自由」は、やはり何ものにも代えがたい価値があるのです。
「会社を辞めれば、ゆっくりとリタイア生活を送ることができる」
終身雇用の時代であれば、定年退職後は企業年金や公的年金による収入で、「悠々自適の生活」が待っていて、それを夢見て定年まで会社にしがみついていたかもしれません。
しかし、真面目に汗水たらして定年まで会社員でいれば、豊かな老後が待っているというのは、すでに過去の話です。
いまや自力で資産を築いておかないと、豊かな老後を送ることは非常に困難になります。
一方で、自分自身で投資とビジネスを学び、お金を生む仕組みさえ構築できれば、老後といわず、数年後には「本当の自由」を手に入れることができる時代でもあります。
これは、働き方や生き方そのものに通じることです。
人生を豊かにするために働いているはずなのに、いつの間にか会社のために自分の人生を犠牲にしてまで働くことを優先していませんか?
仕事を通じてお客さんに喜んでもらいたいと思っていたはずなのに、いつの間にか住宅ローン返済のために、子どもの教育費のために、お金に縛られながら嫌な仕事を続けざるを得ない状況になっていませんか?
ある程度収入が多くても、人生を楽しむ時間がほとんどなくて、ストレスフルな毎日を送っていませんか?
こうした現象は、いつの間にか目的と手段が逆転してしまったことで生じます。
幸せな人生を送るための手段としてお金を稼ぐのであって、お金を稼ぐことを目的にして幸せな人生を犠牲にするべきではありません。