ひとり暮らしをしている男女にはいろいろな人がいる。離婚した人や、配偶者と死に別れた人たちもいるけれど、最近とくに増えているのが、「結婚しない人たち」だ。

 30代前半の男性の未婚者の割合を見てみると、90年は33%。それが2010年には47%になった。つまり、今や「30代前半の男性の2人に1人が未婚者」だってこと。

 女性の場合はどうかと言えば、30代前半の未婚率は、90年には14%だったのが2010年には35%に高まった。ほぼ3人に1人以上という割合だ。男性ほど水準は高くないけれど、女性も未婚化が進んでいるってことだね(総務省「平成22年 国勢調査」参照)。

 では、なぜ、未婚者が増えているんだろうか?

 理由はいろいろ考えられるけれど、最大の理由は、働く女性が増えてきたこと。昔は、男性に嫁ぐことで生活の安定を得る人が多かったけれど、今は自分で稼いで食べていける女性が大勢いる。

 独身男女に「なぜ結婚しないか」を尋ねると、「いい人にめぐり合わないから」という回答がいちばん多い。自分で生活の糧(かて)を得られるようになった分、理想の男性との出会いを待てるようになった、ということかな。もちろん、女性の経済力が向上してライフスタイルを選択できるようになったことは、社会として歓迎すべきことだ。

 90年代以降、契約や派遣社員、パート・アルバイトなど、非正規社員として働く若者が増えたことも、未婚化が進んだ大きな要因だ。

 非正規の男性で結婚する人の割合は、正社員の男性と比べかなり低い。経済的に不安定だから、結婚したくてもできない――そんな人も多いのかもしれない。でも、非正規社員から正社員になるのは、まだまだ難しいのが現実。社会全体で、何らかの手を打たなければいけない問題だと思う。

 一方、女性は、男性と違い、非正規社員で結婚する人の割合は、正社員とほぼ同じ。最近は共働きが増えたとはいえ、「男性が主たる稼ぎ手であるべき」という考え方は依然として根強いんだね。

 このほか、「昔のようにお見合いを勧めてくれる、面倒見のいい上司や親類が周囲にいなくなった」「コンビニに行けば、カロリー計算されたお弁当が並んでいて、結婚しなくても不自由しない」などの理由も考えられる。