40代が“働かないおじさん化”を回避するために欠かせない「2つの力」写真はイメージです Photo:PIXTA

人生100年時代といわれ、60歳以降も働き続けることが当たり前になってきました。一方で、仕事の経験も積んだ40代、50代が時代や環境の変化に適応できず「働かないおじさん」になってしまうケースも少なくありません。どうすれば時代に適応し、活躍し続けることができるのか。働かないおじさんルートを回避するために必要な2つの力について解説します。(ミドルシニア活性化コンサルタント 難波 猛)

前例のない「長く生きる時代」
「長く働く時代」がやってくる

 厚生労働省の調査では、2020年の日本人の平均寿命は女性87.74歳、男性81.64歳。国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口」では、2040年には女性の平均寿命が89.63歳と予測されており、「2人に1人が90歳以上を生きる」時代が近づいています。

 また、21年4月には高年齢雇用安定法が改正され、70歳までの就業機会の確保について努力義務化が始まりました。

 一方で、19年以降、大企業や経済団体が「新卒一括採用」「年功序列型賃金」「終身雇用」を中心とした「日本型雇用システム」を維持する難しさについて言及する機会が増加。上場企業の希望退職・早期退職者数は40代、50代を中心に3年連続で1万人を超えています(東京商工リサーチ【2021年上場企業「早期・希望退職」募集状況】)。

 過去に例がなく「長く生きる」「長く働く」時代、40代、50代でも知識や経験をアップデートしていくことが重要です。これが不足して周囲の期待と成果にギャップが生じる「働かないおじさん(おばさん)」となってしまうと、長く続く自分のキャリアも人生もコントロールが難しくなります。

 そうした時代に適応して活躍するためには、2つの力が重要です。