有力な首相候補に浮上した
自民党幹事長の茂木敏充
日本で最古の学校といわれる足利学校が、国指定史跡として残る足利市。栃木県の南西部にあり、中心部を渡良瀬川が流れる。県立足利高校は男子校だったが、この4月に県立足利女子高校と統合、男女共学になり、新たなスタートをきる。
活躍ぶりが目立つのは、21年11月4日から自民党幹事長に就いている茂木(もてぎ)敏充だ。11月25日には自民党の第2派閥である平成研究会(所属議員は53人)の会長にも就いた。
茂木は、足利高校から東京大経済学部に進学、丸紅、読売新聞社に勤務した後、米ハーバード大学ケネディ行政大学院に留学した。1993年の衆院選に立候補し初当選したが、日本新党公認だった。その後、自民党に移り計10選を重ねた。行政改革担当相、経済産業相、外相など要職を歴任した。
茂木は、自民党に多い世襲議員ではない。英語が堪能な国際派だ。頭の回転の速さは定評がある。将来の日本を背負う政治家として期待されてきた。選挙の公認権と政治資金の分配権を握る幹事長ポストに就いたことで、有力な首相候補に浮上してきた。
「官」では、農林水産審議官だった松島浩道が、20年11月から駐スロベニア大使だ。外務官僚の川田司は、駐アルジェリア大使、駐ポーランド大使などを歴任した。
外務省経済局審議官の飯田慎一は、06~16年に宮内庁御用掛(がかり)として天皇陛下(現在の上皇陛下)の通訳の経験を務めた経験を持つ。21年10月に、くも膜下出血のため54歳で急死した。