ドイツにあるポツダム大学のバーバラ・クラーエは、79名の実験参加者をわざと挑発してイライラさせた後、半数には、椅子にきちんと座ってもらい、残りの半数にはリクライニングの椅子でリラックスした姿勢で座ってもらいました。

 たとえイライラしていても、リラックスした姿勢をとって、心地よさの感情をぶつけてやれば、イライラ感は減少するのではないかとクラーエは考えてみたわけですが、実験をしてみると、まさにそのような結果になりました。

 もしイライラした気分になってしまったら、とにかく身体をくつろがせるような姿勢をとってみるといいですよ。姿勢がくつろいでいれば、心も自然とくつろぎますし、くつろいだ心になると、イライラ感は消えてくれるからです。「イヤなことがあったときには、とにかく寝る」と決めている人もいるでしょうが、そのやり方は間違っていません。横になって寝るという姿勢をとっていると、心がくつろぎますので、たいていのネガティブな感情は消えてくれるのです。

 仕事をしていれば、どうしてもイライラすることは避けられませんが、そんなときにはすぐに身体をくつろがせること。出勤時であればトイレの個室にこもり、ネクタイをゆるめ、しばらく目を閉じる。リモートワークであれば数分だけ横になる。このように体をくつろがせれば、そのうちイライラも消えてくれます。

モチベーションがどうしても上がらないときの、
とっておきのキーワード

 突然ですが、皆さんはモチベーションを高めるのに、もっとも役に立つものは何だと思いますか。

「今日中に仕事を片づけてしまいたい」
「もうひと踏ん張りしたい」

 仕事をしているとこういった状況はよくありますよね。でもなかなか本腰を入れられないことも…。そんな時にすぐにモチベーションを高める、とっておきのキーワードがあるのです。ここで、ある実験を紹介します。