国内製薬最大手の武田薬品工業を率いるクリストフ・ウェバー社長兼CEO(最高経営責任者)の交代は2025年頃とされる。米国の女性外国人幹部の台頭により、武田薬品工業の次期社長レースは混とんとしてきた。最右翼とされてきた日本人最有力候補危うしか。(ダイヤモンド編集部 土本匡孝)
米国の製薬団体トップに就いた
女性外国人幹部が次期社長候補に
米国の製薬業界団体であるPhRMAに2月、初の女性会長が就任した。
彼女の名前はラモナ・セケイラ(56歳)。日本の製薬最大手、武田薬品工業のグローバルポートフォリオディビジョンプレジデント(会長就任当時はU.S.ビジネスユニットプレジデント)である。2015年に入社する以前はメガファーマ(巨大製薬会社)の一つ、米イーライリリーで要職を務めていた。
世界最大の医薬品市場である米国で製薬業界の顔役となったことで、セケイラ氏は武田薬品社内での存在感が上昇。次期社長候補として急浮上している。
もっとも、次期社長レースで名が挙がるのは彼女だけではない。米国にもう1人、そして日本に2人の候補がいる。